~再び、戻す 適した、ふさわしい~
「リハビリテーション」(Rehabilitation)は、re(再び、戻す)とhabilis(適した、ふさわしい)から成り立っています。単なる機能回復だけではなく、「人間らしく生きる権利の回復」や「自分らしく生きること」が含まれ、そのために行われるすべての活動がリハビリテーションと言われています。
「自分らしく生きること」とは「意欲を持って生きること」ではないでしょうか!
その為にはやはり動き(運動)が必要だと考えています。自分で動けること、動こうとすることが意欲へと繋がるのではないでしょうか。
整形外科のリハビリテーション
(ここでは体の動き、機能回復にフォーカスを当てて自分なりの解説をさせて頂きますのでご了承ください。)
一般的な整形外科等で行われているリハビリテーション(以下、リハビリ)はあくまで『除痛(痛みの緩和)』のみで、低下した機能の回復、失われた機能の回復、社会復帰などに向けたリハビリはほとんど行われていないのが現状だと思います。
除痛(痛みの緩和)はリハビリの一部であって、すべてではない。機能の回復が伴いリハビリは完結すると考えています。機能の回復を目指すにあたって重要なのは何度も言いますが動くこと、動かすことです。
痛みが有ってうまく動かせないのであれば、まずは痛みの除去。その後正しい動きの学習へと繋げます。
体が弱ってしまったのなら、なぜ弱ってしまったのか?単純に運動量の低下なのか?間違った動きを続けた結果、体がうまく使えず弱ってしまったのか?これもまた正しい動きの学習が必要となります。
病気や怪我による運動器の障害であれば、残存する機能を活かした新しい動きの学習が必要となります。
膝のリハビリテーション
例えば膝のリハビリで考えてみましょう!
よく膝の疾患を前にして「膝の周りの筋肉が弱ったからだ。太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えましょう。」と言われています。
ちょっと親切な(笑)…病院や治療院は大腿四頭筋の運動方法を教えてくれますが、なぜ弱ってしまったかまではなかなか踏み込んでくれません。
現場で多く目の当たりするものとしては、大腿四頭筋を正しく動かす事ができない状態が起きていしまっています。
大きく分けてまずは以下の2つの事を確認します
・膝関節とその上にある股関節、下にある足関節(足首)の可動域の確認
・大腿四頭筋と関連性のある筋肉の動きの確認
この2つを確認したうえで、初めて大腿四頭筋へのアプローチへと繋がっていきます。
目先の疾患や症状に捕らわれすぎず、身体機能を正しく評価して、それに基づくアプローチを考察し提案、実践できる治療家に出会えることがリハビリの第一歩となるのではないでしょうかm(_ _)m